料理

河津では「ずがにの塩茹で」は昔からのシンプルな食べ方です。
茹でるのは真水から超弱火で茹で始めます。
強めの火力で始めから茹で上げると、足が全てはずれ失敗します。

当館のずがには当館前にある河津川にて、昔ながらのカゴ漁で漁獲します。
山葵田の湧き水を使った生簀にて2週間ほど臭みを取り、身を引き締めてから料理をします。

かに汁は食べていただくと忘れられないお味ですが、作り方は少々大変で時間がかかるため、要予約でお受けいたします。

①ずがにをよく水洗いして甲羅をはがします。
甲羅側にある黄色いミソはきれいに取って、後に入れます。
目口から苦味が出るので、ミソを丁寧に取ったら甲羅は捨てます。

②胴体側のエラと裏側のフンドシも取り去り、蟹を潰し始めます。
よく潰した後、すり鉢でじっくりすります。

③そこに昆布だし汁を入れ、味噌を溶かし入れたらザルで濾して数分置き、
別の鍋などに少しづつ移し変えて、底に沈殿した殻を取り去ります。
これを数回して約1時間程ねかせます。

④その後、甲羅から取った濃厚なミソを入れ、じっくり弱火で煮ます。
沸騰させたら具がない味噌汁となります。
お気を付けて加熱してください。

仕上げは採れたてネギをこだわりの2cm切り。このネギが重要な脇役。
グラグラ沸騰させたらアウト。
ふわっと固まった物が崩れて、始めから作り直しになります。

皆様に美味しくずがにを味わっていただくべく、
ずがに漁と河津川を大切に見守り続けていかなければなりません。